【技術・製品情報】[ツリーケア]フリクションセーバー(カンビウムセーバー)

【技術・製品情報】[ツリーケア]フリクションセーバー(カンビウムセーバー)

 

ツリーケアで樹上アンカー(トップアンカー・キャノピーアンカー)として使用します。

 

木に直接ロープをかけることを「ナチュラル・クロッチ」と呼びますが、ナチュラル・クロッチだとロープと枝が直接接触しこすれ合うことでロープも木もダメージを受けやすいことから、枝に直接ロープを引っ掛けない「フォルス・クロッチ」という技術が誕生しました。

 

フォルス・クロッチは直訳すると「偽の股(=疑似的な木の股)」で、枝にロープをかける代わりにリングの付いたストラップ(フリクションセーバー)にロープを通し、木とロープを直接接触しないようにします。これにより、ロープのダメージを抑えることが出来ます。

 

一般的なフリクションセーバー 

 

長さ調整可能なフリクションセーバー 

 

 ロープの流れが良いプーリー付きのフリクションセーバー

 

 


― 設置と回収 ―

 

 

 

■設置手順

  1. フリクションセーバーの大きい方のリングにスローライン(細引き)を通す
  2. スローライン(細引き)の先端にスローウェイト(おもり)を結び付ける
  3. スローウェイトを付けたスローラインを投げて枝に引っ掛ける(※上画像左から1枚目)
  4. スローラインを地面に着地させた後、スローウェイトを取り外す
  5. スローラインをフリクションセーバーの小さい方のリングに通す
  6. 再びスローウェイトをスローラインに結びつける
  7. スローウェイトがフリクションセーバーの小さい方のリングを通らないことを確認し、反対側のスローラインを引っ張ってフリクションセーバーを上げていく(※画像2枚目)
  8. スローラインが枝を乗っ越し(※画像3枚目)たら、今度はスローラインを繰り出してスローウェイトをおろす(※画像4枚目)
  9. スローラインを地面に着地させた後、スローウェイトを取り外す
  10. スローラインとクライミングロープを結び、反対側のスローラインを引っ張ってクライミングロープを上げていく(※画像5枚目)
  11. ロープがフリクションセーバーを通って地面まで来たら、スローラインをロープから外す


■回収手順

  1. ロープの先端にスローラインとスローウェイトを付ける
  2. ロープを引っ張る(※下画像左から1枚目)
  3. ロープがフリクションセーバーの大きい方のリングを通り抜け、小さい方のリングに取り付けたスローウェイトが引っかかる(※画像2枚目)
  4. ロープとスローラインをコントロールしながらフリクションセーバーをおろす(※画像3枚目)
  5. フリクションセーバーが地面に着地したら、ロープとスローライン、スローウェイトを外す(※画像4枚目)
  6. スローラインを引っ張って回収する(※画像5枚目)

 ※回収手順は一例です。