【技術・道具の基礎】楽に着用できるベスト型ワークポジショニングハーネス【電柱・鉄塔などU字吊り向け】

【技術・道具の基礎】楽に着用できるベスト型ワークポジショニングハーネス【電柱・鉄塔などU字吊り向け】

 

 

作業者の身体を保持し、吊られた状態での作業のサポートや、墜落時に作業者を受け止める役割を持つハーネス。

用途ごとにいろいろな種類がありますが、一般的なフォールアレスト(墜落制止)専用のハーネスと、同じく一般的なフォールアレスト兼ワークポジショニング(U字吊りや1本吊り)ハーネスでは、装着方法が大きく異なります。

 

■フォールアレストハーネス

工事現場などで使用する一般的なフォールアレストのみに対応するハーネスは、ベストを羽織るようにショルダーストラップを持って腕を通して装着していきます。

上半身の動きが小さく、楽に装着できるのが特徴です。

レッグループ(太腿)をセパレート型のバックルにすれば、より装着が楽に行えます。

 

 

■フォールアレスト兼ワークポジショニングハーネス

腰でのU字吊りや腹部での1本吊りに対応する一般的なワークポジショニングハーネスは、①ウェストベルトを持ってズボンを履く要領でレッグループにまで足を通し、②チェストハーネスに頭を通して、各ストラップを調整します。

上半身の動きが大きくなり、フォールアレストハーネスと比較するとどうしても装着が手間です。

 

 

 


ベスト型のワークポジショニングハーネス

 

電柱作業など「ハーネスは墜落制止とU字吊りに対応していれば良い」という方にしてみれば、これまで使用されていた胴ベルトと比較すると、ウェストベルトを持って履くところから始まるワークポジショニングハーネスは脱ぎ着が面倒に感じられることでしょう。

日本のメーカーではそのようなニーズに対し、ベスト型のフォールアレストハーネスにU字吊り用のウェストベルトを付けたハーネスが販売されています。

では欧米メーカーではどうかというと、欧米メーカーでも同じようにフォールアレストハーネスとU字吊りに対応したベスト型のフルハーネスを少数ですが発売しています。

ベスト型のワークポジショニングハーネスは、上半身の動きが少なくハーネスを装着できるため、U字吊りのみの方には特におすすめできます。

 

U字吊り用ハーネス

 

 

国内メーカーと欧米メーカーの製品を見て比較する限り、大きく違うのはハーネスに取り付けられたフォームパッドになるでしょうか。欧米メーカー製のハーネスの方がフォームパッドの面積が広く、長時間ハーネスに体重を預けても快適な設計となっています。

以下に、当店取扱メーカーの「ベスト型のワークポジショニングハーネス」をご紹介します。 

 

■シンギングロック ボディⅡ エナジー

チェコのクライミング・プロフェッショナル用品メーカー「シンギングロック」が発売した「ボディⅡ エナジー」は、「エナジー」の名の通り電設向けに設計されたハーネスです。胸部、ウェスト、レッグループにセパレートバックル(ワンタッチバックル)を設け、楽にハーネスを装着できます。
欧州メーカー製としては価格が手ごろなのも魅力です。

 

 

■エーデルリッド フレックスプロ プラス

エーデルリッドの発売した「フレックスプロ プラス」は、胸部の繊維製墜落制止用アタッチメントポイントとは別に、腹部にも墜落制止用の金属製アタッチメントポイント(アイレット)を有しており、ハシゴ登高時に上半身をハシゴから離すことができます。
作業場所までアプローチする際の垂直移動が快適になる優秀なハーネスです。

 

 

■カンプ 

当店取扱のカンプ社もイタリア本国では何種類かのベスト型ワークポジショニングハーネスがラインナップされています。

日本にも以前「グラビティ」というモデルが導入されていましたが、現在はカタログ落ちしています。本ページではイタリア本国のベスト型ワークポジショニングハーネスをいくつかご紹介します。

 

・長時間のU字吊り作業を想定し、全身に幅広のサポートパッドと複数のギアループを完備した「エレクトロン」

 

 

・鉄塔や屋根、工事現場などでの長時間のU字吊りと動きやすさにも考慮した「グラビティ」

 

 

 

日本未導入モデルについてご興味があれば輸入代理店にその旨お伝えいたしますので、当店までお問い合わせください。

 

 


まとめ

 

ベスト型のワークポジショニングハーネスは、U字吊りと墜落制止のみに対応するハーネスで良い方には非常に魅力的な選択肢です。

国内メーカーでもU字吊り対応・ベスト型のフルハーネスは販売されていますが、ハーネスのサポートパッドがウェストベルトだけなど長時間体重を預けながらの作業には欧米メーカー製のハーネスの方が適していると考えられます。

なお欧米メーカー製のハーネスは、日本メーカーの腰道具と連結できないため、 その点には注意が必要です。